投資初心者の味方「インデックス投資」とは

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今回は、インデックス投資という投資スタイルが、初心者にオススメである理由を説明します。

インデックス投資は投資リスクを比較的小さくしやすい投資手法であり、手間もかからないため投資初心者が最も検討すべき手法のひとつです。

投資に興味がある方は、この記事を読んでインデックス投資の特徴をつかんでください。

インデックス投資とは?

成長する線

インデックス投資とはインデックスと呼ばれる株価指数と同じ値動きを目指す投資スタイルのことです。「日経平均株価」や「TOPIX」、「ダウ平均株価」、「S&P 500」という言葉を聞いたことがあると思いますが、これがインデックスです。

実際の資産運用では、インデックスファンドと呼ばれる投資信託商品やETFを取引します。

インデックスファンドは、「日経平均連動型」や「S&P 500連動型」といったようにインデックスごとに商品が用意されています。各ファンドの中身は、対象インデックスを構成する株と同様の銘柄です。商品の取引価格が、インデックスの値動きを真似るように推移します。

インデックス投資は、投資対象を分散できることと、保有コストを下げられることが特徴です。2つの特徴が大切な理由について説明します。

分散することの大切さ

カゴに入った卵

投資対象を分散することは、リスクをコントロールするための鉄則です。

投資対象を分散することは、卵を入れるカゴを分けることに例えられ、「卵をひとつのカゴに盛るな」とよく言われます。

卵をひとつのカゴに盛ると、そのカゴを落としてしまったときにすべての卵が一度に割れてしまいます。しかし複数のカゴに分けていたならば、ひとつのカゴを落としてしまっても他のカゴの卵は割れずにすむということです。

資産運用においても、あなたの資産(卵)をひとつの投資商品(カゴ)に入れるな、というわけです。あなたの全資産でひとつの企業の株を購入してしまうと、その企業がつぶれた時にあなたの全資産が一度に消えてしまいます。

欲しいもん
欲しいもん

金融商品だけに限らず、たとえば貯金や金融商品、不動産、「人」への投資など、資産運用対象自体を分散させるのもリスクコントロールです。

インデックス投資商品は、すでに複数の企業の株で構成されています。一企業の株を取引する場合と異なり、インデックス商品を購入するだけで分散投資ができます。

対象とするインデックスを組み合わせれば、さらなる分散投資も可能です。日本のインデックス「日経225」と米国のインデックス「S&P 500」それぞれのインデックス商品を買えば、日本と米国という分散が可能です。(同時に、円とドルという通貨の分散もできます。)

各商品の1994年からの値動きを見てみましょう。1994年の価値を100として各資産運用の推移を表したグラフを、みずほ証券ウェブサイトより引用です。

みずほ証券分散投資

※1.上記グラフは、国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券の6資産を代表する各指数(※2)の1993年12月末から2017年9月末までの月次データを基にした推移および6資産均等に分散投資し、毎月リバランスを行ったものと想定したポートフォリオの推移を表しています。また、各指数の過去の一定期間における実績を示したものであり、将来の運用成果を予想あるいは保証するものではありません。

※2.【国内株式】TOPIX(配当込み)、【国内債券】FTSE日本国債インデックス、【先進国株式】MSCIコクサイ指数(配当込み、円換算ベース(注))、【先進国債券】FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース(注))、【新興国株式】MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース(注))、【新興国債券】JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・グローバル・ダイバーシファイド(円換算ベース(注))。
(注)円換算ベースは米ドルベース指数をもとに、みずほ証券が独自に円換算したものです。

みずほ証券ウェブサイト「分散投資のススメ」より引用

このように分散して資産運用することで、どの商品よりも値動きが穏やかで安定した収益が見込める結果となっています。

資産の組み合わせは「ポートフォリオ」と呼ばれます。ポートフォリオの組み方は投資の目的によって変わりますので、自分に合ったポートフォリオを決めましょう。ポートフォリオの決め方については後日記事にする予定です。

資産運用コストを下げる大切さ

飛んでいくお金

資産運用においては、運用コストを下げることが非常に重要です。

資産運用において収益がいくらになるかは予測することができません。確実に収益を多くするには、取引にかかるコストを徹底的に下げることです。

資産運用で年間1%の収益を安定して生み出そうとしても簡単ではないですが、運用コストを1%下げることで収益を確実に1%増やすことは簡単です。

余談ですが、年間2%の運用コストで年間5%の利益を出す商品よりも、年間1%の運用コストで年間4%の利益を出す商品の方が、投資商品としては優れています。同じ3%の利益だとしても。

欲しいもん
欲しいもん

普段の生活でも固定コストを下げることがとても重要です。スマホ代や電気代、保険代など安くできないか見直してみましょう!

アクティブファンド(構成銘柄を運用者が意図的に選別している商品)と呼ばれる商品に比べて、インデックスファンドは運用コストが安いのが特徴です。インデックスファンドのコストが比較的安いのは、構成銘柄の調査や戦略立て、取引など、手間がかからないことなどが理由です。

資産運用のプロでもインデックスには勝てない!?

アクティブファンドの運用成績は、インデックスを上回れないことが多いという点に注目です。言い換えれば、資産運用のプロがインデックスに負けているということです。

SPIVA® STATICS & REPORTSによると、S&P/TOPIX 150というインデックスを下回る運用成績のファンドは、全ファンド中の

  • 1年間で見ると57.60%
  • 3年間で見ると64.20%
  • 5年間で見ると69.90%

となっています(2020年8月時点)。過半数のファンドがインデックスを下回る成績を残していることがわかります。必ずしも、アクティブファンドの手数料が高いからといって良い成績を残しているわけではない点に注意が必要です。

金融商品投資以外の資産運用、例えばアパート経営などの不動産投資と比べても、インデックス投資の運用コストの安さは抜群です。インデックス投資は、初心者が真っ先に考えるべき投資と言えるでしょう。

例えば投資信託にかかる主なコストは、「販売手数料」、「信託報酬」、「信託財産留保額」です。実際に取引をする際はこれらコストに注目しましょう。(参考:SBI証券「必要経費に注意」)

まとめ:投資初心者は、まず「インデックス投資」から

インデックス投資という投資スタイルが、初心者にオススメである理由を説明しました。

金融商品投資を始めたいけれど何に投資すれば良いかわからないという方は、まず初めにインデックス投資を検討してみましょう。

また、長期投資とも相性がよく、つみたてNISAで資産運用をするにあたってインデックス投資×長期投資は王道だと言えます。長期投資については「投資初心者必見!長期投資の注目すべき特徴とは?」の記事で紹介していますので目を通してみてください。

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