投資をするにあたっては、お金を貯める目的にあった投資スタイルを見つけてから投資を行いましょう。
「投資に踏み出す第一歩は『目的を決める』こと」という記事で、投資の第一歩はお金を貯める目的を決めることと紹介しました。それに続く第二歩目は、その目的にかなう、自分にあった投資スタイルを把握することです。
今回は、あなたが決めたお金を貯める目的に見合った投資スタイルの決め方と、投資の心構えを紹介します。お金を貯める目的をまだ明確にできていない人は、まずは何のためにお金を貯めたいか考えてから読んでみてください。
投資スタイルの特徴を知る
まずは、どのような投資スタイルがあるかを知りましょう。
投資スタイルをどのような視点から比較するべきか、主に意識すべき点は以下の3つです。
リスクと期待リターン
まずはリスクと期待リターンについての視点で考えてみましょう。
考える順番は、リスクが自分が負える範囲に収まっているかで考え、その中からリターンとリスクのバランスを見て判断することになります。
例えば、お金を貯める目的を考えるとあまり大きなリスクを取れなかったとします。この場合、小リスクとされる投資手法に絞ります。リスクが大きいものは、たとえ期待リターンが大きくても今回は候補には入れません。
ここで、リスクの大小と言うのは目安でしかないことに注意してください。具体的なリスク額、期待リターン額はその都度計算する習慣を身につけてください。
投資期間
次に考えるのは投資期間です。
あなたが資金を必要とするのは何年後ですか?もし老後に向けてでまだまだ時間があるなら、短期~長期、選べる幅は広がります。もし数年後に必要な資金のための投資であれば、それまでに資金を回収できる投資にしましょう。ただし短期になればなるほど、リスクをコントロールするのは難しくなります。
また、資産の換金しやすさにも注意が必要です。例えば取引量の比較的少ない不動産は、いざというときにすぐお金に換えられないという特徴があります。貯金のほとんどを換金しづらい資産で運用してしまうと、病気などで急に現金が必要になったときに手元資金がなくなり困ってしまいます。
一概には言えませんが、少なくとも半年間生活できるほどの手元資金は常に確保しておいた方が良いでしょう。
半年間分の生活費がなければ、まずは貯金です!節約しましょう!
投資環境
投資や資産運用の環境についても意識しましょう。要するに、その資産を買いやすいか(もっと言えば買えるか)どうかです。
例えば、株や投資信託といった金融商品は、最近ではネット証券会社が一般的になっていることもあり誰もが取引しやすい世の中になってきています。スマホさえあれば即時取引も可能です。
日本の証券市場で取り扱われている商品に比べると、米国で取り扱われている商品は少し取引がしづらい環境にあると言えます。取引時間帯が日本の夜間になってしまうためです。
そのような点で、取り扱い商品の種類が豊富で、注文時間に縛られないネット証券会社はオススメです。
不動産投資は株や投資信託といった金融商品に比べると、より取引しづらい環境にあると言えます。取引量が少ないうえに、場所や建物の状態などによって取引価格が大きく異なり一般化しづらいためです。さらにローンを組む不動産投資の場合は、銀行の審査に通るかどうかも影響してくるので、投資を始めづらい投資対象と考えられます。
自分の目的に沿った投資スタイルの商品を見つける
自分にあった投資スタイルをなんとなく把握したら、それに合う投資商品を探してみましょう。
ただしいきなり探せと言われても難しいと思いますので、まずは世の中にどのような投資商品があるかの知識をつけましょう。このサイトで何度も言っているように、自己投資が最強の投資です。まずは自己投資から。
投資商品の特徴について説明したブログや書籍が世の中には溢れています。ネットで調べるもよし、図書館で借りてきたり、購入するもよしです。知りたいことが明確になってきたと思いますので、必要な情報を調べるのは比較的簡単なはずです。
ちなみに、初心者でも始めやすい投資と言われることが多いのは、長期のインデックス投資というものです。インデックスファンドと呼ばれる金融商品(株や投資信託)を何年~何十年にわたって運用することで、リスクを分散することを狙った手法です。ネット証券だと100円から始められるところも多いので、始めやすさもあります。
万人にあった投資はありません。自分の目的に合った投資スタイルを見つけることが大切です。
誰彼構わず投資を勧誘するような人の話は信用なりません。そのような人はマネーリテラシーに欠けている人か、自分さえ良ければ良い勝手な人かどちらかです。
一度決めたルールは貫き通す
一度ルールを決めて投資を始めたら、そのルールを守り続けることが重要です。
経済状況にいたずらに左右されない
資産運用はそのときの経済状況に左右されることが多く、うまくいかないときには不安になりやすいです。そんなときには心がブレて、予定外の売り買いをしてしまいがちです。
適当な対処ができればそれで良いのですが、それはプロでもなかなか難しいです。そもそも何が適切かなんて判断できません。
初めに決めたルールがあるなら、何があってもそのルールを守る。その意思が大事です。経済の先行きなんて誰にもわかりませんし、だいたい予想は外れるものです。
ただし見直しも大事
ただし、最初に決めたルールにいつまでも固執してはいけません。理由は主に2つです。
ひとつは、資産運用を進めていくうちに(あなたに成長欲があるなら)知識が増えていくからです。
例えば、勉強を進めるにつれ、取り組んでいた資産運用に気づきもしなかったデメリットがあったことを知ることがあります。ルールを決めたときにはその知識がなかったわけですから、ルールを見直すことは有意義です。
もうひとつは、投資環境が変わっていくからです。
世の中の投資環境も日々変化していきます。わたしが資産運用を始めたころに比べ最近では、株取引はより少額から始められるようになってきています。ルールを決めたころの株取引では一度に大きな額を動かさねばならず株取引は基本的にしないようにしていましたが、近年では少額から取引可能でリスクも分散できるため、株取引も積極的に行っています。
ただし、意図せずルールを改悪してしまう恐れもありますので慎重に。
まとめ:投資の目的を明確にすれば投資スタイルは勝手にきまる
今回は、投資の目的からどのように投資スタイル、投資商品を決めるかの流れと注意点を紹介しました。
具体的にどのような商品が最適かは、投資スタイルや投資商品についてあなた自身で知識をつけて判断してみましょう。
数ある投資スタイルや投資商品の中から最適なものを選ぼうと思っても難しいですが、先に投資の目的を明確にしていれば、投資スタイルや投資商品は自ずと決まっていきます。今回の記事は、そのガイドラインにしてみてください。
やみくもに投資を始めるのではなく、ゴールを先に描いて、そのゴールにたどり着くための道筋を見つけることが大事です。